MAGICOオーディオスピーカー A1を徹底紹介!気になる音質や外見についても解説
1996年にAlon Wolfが創業したオーディオブランド「MAGICO」は、芸術的かつ先鋭的なデザインと、CGモデリングや高精度リアルタイム音響分析を用いたパーツ選定などが特徴です。そんなMAGICOが2020年に発売したスピーカー「A1」は、コンパクトな設計と手頃な価格設定が魅力で、多くの方がMAGICOの音に触れられる素晴らしいスピーカーとなっています。
本記事では、MAGICOのA1について、性能や音色などを徹底解説します。MAGICOのスピーカーに興味のある方は、ぜひご覧ください。
MAGICO A1とは?
形式 | ブックシェルフ、2ウェイスピーカー |
ユニット | 1 x 28mm Tweeter Beryllium Dome
1 x 6.5” Mid-Bass Graphene Nano Tec |
出力音圧レベル | 85dB |
再生周波数帯域 | 35Hz ‒ 50kHz |
クロスオーバー周波数 | |
入力インピーダンス | 4Ω |
許容入力 | 150W |
外形寸法 | 39.48cm(H) x 30.29cm(D) x 21.59cm(W)突起部含む |
重量 | 20.4kg |
MAGICOのA1は、Aシリーズのエントリー機に位置づけられているモデルです。コンパクトかつ低価格ですが、フラッグシップ機に劣らない機能を有しており、初めて本格オーディオを手にする方にもおすすめできるモデルです。
リビングのオーディオシステムや、ホームシアターのスピーカーとしてももちろん利用できますが、公式サイトの画像にもあるように、音楽制作(DTM)用途での使用も想定されています。
さまざまなシーンで利用しやすいサイズ感と、MAGICOならではの美しいデザイン、こだわり抜かれた性能と音色が魅力のスピーカーとなっています。
MAGICO A1の特徴
MAGICOは最先端技術を用いたパーツ選定に定評があるオーディオブランドで、そのこだわりはA1モデルにも活かされています。以下では、MAGICO A1のサウンドの要となるスピーカーユニットに注目して、パーツごとの特徴を解説します。
ベリリウム振動板ツィーター
高音域の再現性を左右する「ツィーター」には、1つ上のモデル「A3」のために設計された28mm径のベリリウム振動板を採用しています。ベリリウムは軽量かつ高い剛性をもつ金属で、人工衛星や軍用ジェット機などにも採用されており、この軽さと剛性が高音から中音域まで広く再生するレンジの広さを実現しています。
ドーム形状は、先鋭的なデザインが特徴のMシリーズを継承した設計です。さらにネオ自ウムマグネット磁気回路を独自設計されたバックチェンバーに収めることで共振を低減し、ツィーターの持つ性能を最大限引き出すことに成功しています。
こうした点も、ワイドレンジなサウンドや高い再現性に繋がっています。
カーボン・ナノグラフェン・コーン
MAGICO A1のサウンドを決定づけるメインスピーカーには、新設計の6.5インチミッドバスドライバーを採用しています。
マルチウォールカーボンファイバーコーンの表面にナノグラフェンを使用した「超硬マルチウォールカーボンファイバー織布」を使用し、重量強度比や減衰係数などを最適化しているのが特徴です。
また、安定した磁界を確保するための39mm径ピュアチタニウム・ボイスコイルビボンにより、正確な動作を実現しています。
また、このカーボン・ナノグラフェン・コーンの設計にあたっては、最新の有限要素解析(FEA)やバーチャル環境でのシミュレーションなど、MAGICOならではのテストが活かされています。こうした科学的に根拠のある設計によって、低価格ながらも素晴らしいサウンドが生み出されるのです。
クロスオーバートポロジー
ドライバーユニットは、ドイツのムンドルフ製パーツで構成されたMAGICO独自の「クロスオーバートポロジー(Elliptical Symmetry Cros sover Topology)」で調整されています。これによりどんな音場であっても素晴らしい再現性を実現しています。
また、ネットワークに-24dB/オクターブの遮断特性を持ったクロスオーバーを採用しています。位相の直線性を確保したうえで、混変調歪みを減少、再生周波数帯域の拡大に成功しました。
アルミニウム・エンクロージャー
エンクロージャーには、MAGICO製スピーカーの特徴ともいえる「密閉型エンクロージャー」を採用しています。A1のエンクロージャーはQシリーズのデザインを継承しており、6061 T6航空機グレードのアルミニウムを用いて作成されたものです。
外装には、高級感のあるサテン(ブラシ)加工を施した「ブラックアルマイトスキン」という外装材を使用しており、落ち着きがありつつもしっかりとした存在感があります。また、約20kgの重量を確保しているため、低音域の再生も安定しており、小型ながらもしっかりとしたパワーと再現性を確保しているのが魅力です。
ブレーシング採用の内部構造
MAGICO A1の内部構造には、ブレーシング(補強)が採用されています。MAGICO A1はアルミニウム密閉型のエンクロージャーで、非常に重量があるため、ブレースは必要不可欠です。ブレースの素材等について細かな情報はありませんが、この部分もMAGICOならではのパーツ選定がされています。
ブレーシングによる重量感によって、低音域の安定度が増し、音にタイトさが出ます。また、ある程度パワーをかけてもしっかりと応えてくれるキャパシティを確保でき、リビングでも大音量で音楽を楽しみたい方にも最適なスピーカーに仕上がっているでしょう。
MAGICO A1の性能
ここからはA1の性能について、「外見」「音質」の2つの観点から解説します。低価格ながらも素晴らしい外観を持ち、前述の通りこだわり抜かれたパーツ選びによるサウンドも素晴らしいモデルです。
MAGICO A1の外見
A1の外界で特徴的なのは、なんと言っても「ブラックアルマイトスキン」と名付けられた外装材です。ざらっとした加工を施されたブラックボディは、どんな環境にも馴染み、インテリアとしても高いデザイン性を有しています。
また、ネジ類が外部に露出していないのも特徴的です。通常オーディオスピーカーは数多くのネジを用いて製造されますが、スピーカーユニット以外のエンクロージャー組み込み用ネジは見受けられず、洗練された印象を際立たせています。
これらのエンクロージャーデザインは「6061 T6航空機グレードアルミニウム」で作成されています。 ずっしりと重みがありつつもコンパクトなデザインで、リビングやホームシアターだけでなく、デスクトップ環境でも使用しやすいでしょう。
MAGICO A1の音質
A1の音質は、コンパクトながらも高音から低音までまとまったサウンドが特徴です。特に高音域は評価が高く、ベリリウム採用のツィーターが非常に良いサウンドを奏でます。
小型スピーカーは低音域に不安を感じる方も多くいますが、MAGICO A1は約20kgの重みと分厚いアルミニウムエンクロージャーを採用しているため、低音域の再生も問題ありません。
そして、定位感にも定評があるスピーカーです。これはコンパクトなサイズ感や、「クロスオーバートポロジー(Elliptical Symmetry Cros sover Topology)」による位相差情報の描写力などが影響しています。
MAGICO A1の買取はオーディオの買取屋さんへ
今回は、MAGICOならではのこだわり抜かれたパーツ選定や設計、コンパクトで手頃な価格設定など、魅力溢れるモデルであることに関して解説しました。
しかし、MAGICO A1は手頃なモデルとは言え、100万円を超えるため、気軽に手を出せないと感じる方も多くいます。もし、今あるスピーカーを売却して買い換えを検討する場合は、ぜひ弊社「オーディオの買取屋さん」にご連絡ください。
オーディオ知識に長けたスタッフが、ご自宅まで出張買取に伺い、製品の価値を見極めてしっかりと査定させていただきます。