オーディオスピーカーSonus faber Concerto Homeを徹底紹介!気になる音質や外見についても解説
Sonus faber(ソナス・ファベール)社は、1980年にフランコ・セルブリン氏が設立した、イタリアのオーディオブランドです。社名はラテン語で「音の工房」を意味し、音質・外観のどちらも高レベルの製品を生み出し続けています。
本記事では、そんなSonus fabe社が販売していたモデルConcerto Homeについて、音質や性能、外観などさまざまな面から詳しく解説します。Concerto Homeモデルについて知りたい方や、中古品の購入を検討されている方は、ぜひご覧ください。
Sonus faber Concerto Homeとは?
形式 | 2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型・防磁設計 |
ユニット | 低域用:18cmコーン型
高域用:2.6cmドーム型 |
出力音圧レベル | 88dB/W/m |
再生周波数帯域 | 40Hz~20kHz |
クロスオーバー周波数 | 2.5kHz 6dB/oct |
入力インピーダンス | 6Ω |
許容入力 | 記載なし |
外形寸法 | 幅242x高さ362x奥行320mm |
重量 | 9kg |
Sonus faber Concerto Homeとは、Sonus faber社が開発・販売していたスピーカーです。同社製品の中ではエントリーモデルという位置づけで、比較的お手頃な価格でSonus faberの音を楽しめるものでした。
Concerto Homeシリーズには、大型のGrand Pianoや、小型のConcertino Homeもあります。今回紹介するConcerto Homeモデルは、同シリーズの中では中型のモデルです。
Sonus faber Concerto Homeの特徴
Concerto Homeモデルは、エントリーモデルではあるものの、外観の素晴らしさやソナス社らしい音は健在です。これから本格的なオーディオを楽しみたいと考えている方が、長く使い続けられるスピーカーに仕上がっています。以下では、Concerto Homeモデルの特徴を解説します。
低域は18cmコーン型ウーファーを採用
Sonus faber Concerto Homeのウーファーには、18cmのコーン型ウーファーが採用されています。一回り小型のモデルCocenrtino Homeと比べて3cm大型で、再生周波数帯も〜50Hzから〜40Hzと10Hzほど低いのが特徴です。
このコーン型ウーファーの素材には、ファイバーグラス・マルチコーティング・ダイアフラムが採用されています。ファイバーグラスとは繊維状になったガラスのことで、この繊維にコーティングを施して網目状にしたものを、コーン型に形成してウーファーにしています。
ファイバーグラスで出来たダイアフラム(振動板)はあまり見かけないものですが、コンパクトスピーカーらしい軽快かつ明瞭な低音を楽しめるという評判が多いです。同モデルにおいても、明るく伸びやかなサウンドが楽しめます。
高域は2.6cmソフトドーム型トゥイーターを搭載
高域を担当するトゥイーターには、2.6cmのソフトドーム型トゥイーターを搭載しています。ダイアフラムにはシルクを採用しており、ソナス社らしい明るく明瞭なサウンドを実現しつつも、聴き疲れしない柔らかさも併せ持つサウンドに仕上がっているのが魅力です。
また、このトゥイーターは、フェロフルイドクーリング(磁性流体冷却処理)を施しているのも特徴です。この処理によって、トゥイーターが高熱になった際の熱拡散を最適化しており、安定した動作を実現しています。
Concerto Homeシリーズ共通で搭載されているこのトゥイーターによって、低価格ながらも明快かつ安定した高音域を奏でるというのも、このモデルの特徴でしょう。
エンクロージャーにはフロントバスレフを採用
エンクロージャーは、フロントバスレフ方式を採用しています。これは、あまり広くないオーディオ環境でスピーカーの背後に空間を作れなくても、影響を受けないようにするためです。
フロントバスレフ方式の場合、気になるのが音の濁りです。エンクロージャー前面にバスレフがくることによって、本来スピーカーが持っている音に対してバスレフから出る振動が影響し、音が濁るという意見もあります。
しかし、本モデルはもともと明瞭ではっきりとした音を持っていることもあり、低域に関して濁りが気になるといった意見は見受けられません。背面環境に左右されることなく、クリアな低音域を実現しているのは、オーディオ初心者にとって嬉しいポイントです。
レザー仕上げで高級感あふれる外見
エンクロージャーはレザー仕上げとなっており、高級感溢れる外観となっています。Sonus faber社のスピーカーは、イタリアのブランドらしい芸術的なデザインが魅力ですが、本モデルも同価格帯の中では一線を画す素晴らしい外観が楽しめるものです。
サイドパネルは「ブラックピアノラッカー(鏡面仕上げ)」と「ソリッドウォールナット(木目調)」の2種類。そして、サイドパネル固定用のネジや接続部などの金属パーツは、金色で統一されており、ブラックレザーとの相性も抜群です。
本モデルは2000年ごろに発売されたもので、既に販売終了となっていますが、古くささを感じないデザインです。こうした普遍的かつ高級感のあるデザインは、同社スピーカー共通の魅力ともいえるでしょう。
フロントバッフルの傾斜で定在波を低減
Concerto Homeシリーズ共通の特徴として、フロントバッフルの傾斜があげられます。同シリーズのスピーカーは全て前面が傾斜しており、これによって定在波を低減しているのです。
定常波はスタンディング・ウェーブとも呼ばれるもので、スピーカーから発される音(波)と、部屋の壁に反射した音(波)が合わさってできるものを指します。定常波は、
主に視聴場所による聞こえ方のムラを生み出すため、オーディオ環境では対策が必須です。
このシリーズでは、ウーファーやトゥイーターなどの各ユニットのタイムアライメント(距離による時間差を補正する技術)を図ったうえで、フロントバッフルに傾斜をつけることで、定位感を損なわずに定在波を軽減することに成功しています。
Sonus faber Concerto Homeの性能
ここからは、Sonus faber Concerto Homeの性能面にスポットを当てて、同モデルの魅力をさらに深く解説していきます。
サイドパネルはネジで固定
サイドパネルは、4本のネジで固定するというシンプルな手法を用いて取り付けられています。この手法によって、洗練されていて高級感のある外観は損なわずに、共振をデカップリング(分離)しているのは同モデルの特徴です。
小型スピーカーで問題になるのが、共振です。小型で軽いスピーカーから発せられる振動に耐えられず共振を起こしてしまうケースが少なくありません。そのため、共振をいかに抑えるかが、小型・中型スピーカーの課題となります。
このモデルにおいては、外観と音質の双方を高いレベルで両立させるために、4本のネジで固定するという手法を採用しています。この手法によって、不要共振を除去して高音質なサウンドを実現しています。
クラシックからジャズまでカバーする音質
Concerto Homeの音は、クラシックからジャズまでカバーするバランスの良い音です。これは、スピーカーユニットの設計やタイムアライメント、さらにエンクロージャーフロント部の傾斜などのさまざまな工夫によって、音のバランスが極限まで高められているためでしょう。
Sonus faber社のスピーカーは、全体的に音が明るく、艶のある音という評価が多いです。これは、イタリアのピアノメーカーFAZIOLIなどでも同様で、イタリアのメーカー全体の特徴です。
そんなイタリアらしいサウンドとも言える「ソナスサウンド」を、ミドルクラスの同モデルでも楽しめるというのは、非常に魅力的といえるでしょう。
Sonus faber Concerto Homeの買取はオーディオの買取屋さんへ
Sonus faber Concerto Homeは、小型なサイズ感と手頃な価格帯ながらも、伝統的なソナスサウンドを楽しめる素晴らしいスピーカーです。フロント部の傾斜や、フロントバスレフ方式の採用によって、どんなリスニング環境であっても良い音を楽しめるのも魅力でしょう。
そんなSonus faberのConcerto Homを売却したいと考えている方は、ぜひ弊社「オーディオの買取屋さん」にご相談ください。動作が不安定なものや、動作確認ができていないものでも構いません。専門のスタッフがしっかりと査定・買取いたしますので、ぜひお気軽にご連絡ください。